鳥取県女子
2020年12月1日
男子同様に、新型コロナウィルスの影響で部活動に制限が設けられ、大会自体も例年に比べると少なかった。インターハイ予選や中国ブロック大会が中止となり、チーム作りもけっしてスムーズではない中でウインターカップ2020の出場権を獲得したのは米子南。2014年大会以来、6年ぶり3度目の出場となる。
ベスト4の顔ぶれは1月におこなわれた鳥取県新人大会と同じだった。米子南のほかには、2年前のウインターカップ(2018年度)に出場した鳥取城北と、昨年度のウインターカップ出場校である倉吉北、そして鳥取東である。新人大会では米子南と鳥取城北が決勝戦まで勝ち上がった。序盤から米子南がリードしていたものの、第4クォーターで逆転を許し、1点差で敗れている。同一カードとなったウインターカップ鳥取県予選の決勝戦でも延長戦にもつれ込む大接戦。しかし新人大会とは異なり、鳥取城北のリードで進んだゲームを米子南が終盤で追いつき、その勢いに乗じて思い切りの良いシュートを決め、新人大会の雪辱を晴らした。
ウインターカップ鳥取県予選は、消毒、マスク着用、十分な換気など一般的な感染症対策を取ると同時に、できるだけ密を減らすために会場数も増やした。一般の観客は入れず、観客席に入れるのは当該チームの保護者だけ。しかも1回戦と準々決勝は各チームの保護者を40名に絞ったり、準決勝、決勝は他チームの選手も観戦できないなどの制限を課すなど、徹底的な感染症対策をおこなった。
写真提供:鳥取県バスケットボール協会
3年生はもちろんのこと、彼女たちとともにプレーする1年生、2年生にとっても、このチームで戦う最後の大会。保護者やファンも含めて、県全体で盛り上がりたかったところだが、現状を考えると最善の策を尽くしたといえるだろう。
そうしたなかで米子南が優勝できたのは、もちろん新人大会の悔しさもあっただろうが、特筆すべきは1年次から主力として活躍してきた川本羽由、山田あいり、松本一花の3人の力によるところが大きい。3人は米子市立後藤が丘中学の同級生で、中学時代には県大会で優勝、都道府県対抗の「ジュニアオールスター」でも県選抜のメンバーに選ばれている。米子南に進学後はなかなか大きな結果を残せていなかったが、高校生活最後の大会でようやく全国大会への切符をつかんだわけである。
写真提供:鳥取県バスケットボール協会
6年前のウインターカップに出場した先輩たちも、その前年に初出場した先輩たちも、いずれも初戦で敗退している。まずは先輩たちの歴史を越えたいところ。また鳥取県勢としても、前回大会に出場した倉吉北をはじめ、近年では2回戦までしか進めていない。全国レベルで見るとサイズで劣る面はあるが、機動力を発揮して、鳥取県の先輩たちが見られなかった3回戦の光景を鳥取県に送りたい。