ウインターカップ2020 第73回 全国高等学校バスケットボール選手権大会


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【WC2020】大会プレビュー

2020年12月21日

 2020年、高校バスケットボールシーンは新型コロナウィルスの影
響で大小さまざまな大会が中止を余儀なくされた。インターハイを
はじめ、地方ブロック大会までも……。
 しかし、今年も “熱い冬” はやってくる。
「真の高校日本一を決める大会」といわれる「SoftBank ウインター
カップ2020 令和 2 年度 第73回全国高等学校バスケットボール選手
権大会 (以下、ウインターカップ2020)」が12月23日から29日まで
開催される。
 会場は 2 日目まで 2 会場に分けられる。2018年から使用されてい
る武蔵野の森総合スポーツプラザと、メイン会場として2017年以来と
なる高校バスケットボール界の “聖地”、東京体育館が戻ってくる。
出場選手たちが苦しかった 1 年を気持ちよく締めくくるための最高の舞台が用意された。

【男子】
 60校が出場するウインターカップ2020。どのチームにも等しく日本一になるチャンスはあるのだが、なかでも注目したいのは福岡第一 (九州ブロック推薦・福岡)。史上 4 校目、女子を含めると史上 5 校目となる大会 3 連覇を目指す。モットーである「堅守速攻」を極限まで磨き上げたバスケットボールは、歴史に名を刻むのに十分な力がある。
 その福岡第一を追うのは東山 (京都)、仙台大学附属明成 (東北ブロック推薦・宮城)、そして福岡大学附属大濠 (福岡) だろう。いずれも高さ、強さ、スピードで福岡第一に劣らないチームだ。報徳学園 (兵庫)、開志国際 (新潟) も虎視眈々と上位進出を狙っていて、侮れない。
 今大会は、インターハイが中止となったために、例年インターハイ上位チーム・地区に与えられるシード権の扱いはなく、ブロック推薦チームをシード権者とした抽選によって組み合わせが決められた。その結果、北陸 (福井) と中部大学第一 (東海ブロック推薦・愛知) が 1 回戦でいきなり激突したり、上記の注目校が 1 つのブロックに固まるなど、初日から決勝戦まで目が離せそうにない。
 そしてもうひとつ、注目すべきトピックスがある。全国大会58回の優勝を誇る能代工業 (秋田) が、学校の統廃合による合併のため、その名としては最後のウインターカップになる。彼らの “ラストダンス” にも注目したい。

【女子】
 女子は桜花学園 (東海ブロック推薦・愛知) が大会連覇とともに、全国大会68回目の優勝を目指す。昨年の主力が 3 人残り、他の選手も順調に成長を遂げている。他校と同じようにコロナ禍で帰省を余儀なくされた時期もあったが、伝統ともいうべき、あくなきファンダメンタルへの追求は健在。今大会も隙のない戦いをしてくるだろう。
 その桜花学園と並走するのは、近年、ライバルとしての存在感を示している岐阜女子 (岐阜)。ディフェンスと総合力で女王の座を狙っている。さらにその後ろから大阪薫英女学院 (近畿ブロック推薦・大阪)、昭和学院 (関東ブロック推薦・千葉) が追う。しかし組み合わせの妙なのか、上記の 4 校はいずれも左半分のブロックに属している。そのブロックを抜け出してファイナルに駆け上がるのは果たしてどのチームだろうか。
 だからというわけではないが、右半分のブロックは混戦を極めそう。裏を返せば、どのチームにも大きなチャンスがあるということ。札幌山の手 (北海道ブロック推薦・北海道)、聖カタリナ学園 (四国ブロック推薦・愛媛)、そして 1 回戦屈指の好カード、精華女子 (福岡) と東京成徳大学 (東京) がややリードする。

***
 ここまで展望を記したが、男女とも下馬評どおりに進まないのが高校バスケットボールのおもしろさのひとつである。また今年度について言えば、コロナ禍でも続けてきた選手たちの努力の成果を発揮できる場が、そしてそれを私たちが見ることのできる場がある、という点こそがポイントだ。
 出場する全チームの、ベンチに入れるか否かにかかわらず、全選手の躍動に何よりも注目したい。

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