ウインターカップ2020 第73回 全国高等学校バスケットボール選手権大会


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佐賀県男子

2020年12月4日

今回のウインターカップに、佐賀県からは男子では佐賀東、女子では佐賀北と、どちらも県立高が出場する。

男子の佐賀東は県予選の準決勝で佐賀北を、決勝で唐津工業を破って優勝。エースの古賀峻祐は最優秀選手に選ばれた。これで5年連続16回目の出場と県内では盤石の強さを誇るが、ウインターカップでは過去4大会すべてで初戦敗退を喫している。小さな県で競技人口も少なく、良い選手がいても県外への流出が起きている。例えば今の福岡第一で、河村勇輝の背番号8を受け継いだ轟琉維は佐賀県の出身だが、中学から福岡県の中村学園三陽を選び、福岡第一に進学しており、佐賀県ではプレーしていない。

それでも、これまで以上に選手育成や指導者育成に力を入れているのが今の佐賀だ。新型コロナウイルスの影響で1年延期になったが、2024年に佐賀で行われる国民スポーツ大会を控えていることがその要因。これまで国民体育大会(国体)から国民スポーツ大会、いわゆる「国スポ」へと名称が変わる最初の大会で、バスケットボールは唐津市での競技実施が予定されている。

この大会に向けてターゲットエイジを中心として育成を進め、アドバイザーを招聘し、指導者の講習も今まで以上に行っている。佐賀県のバスケットボールの発展のために一生懸命やるのは毎年のことだが、国スポという大きな目標ができたことは大きい。

また、今年10月開幕の2020-21シーズンからBリーグのB2(2部リーグ)に佐賀バルーナーズが加わった。佐賀県にはこれまでサッカーのサガン鳥栖が活動していたが、佐賀バルーナーズは県庁所在地である佐賀市が本拠地。高校チームとの交流はまだこれからの段階だが、ユースチームやアカデミーも立ち上げて育成もこれから活性化していく。この育成組織を担うのは佐賀県出身の元プロバスケットボール選手の水町亮介で、これから佐賀のバスケットボールをプレーする子供たちに新たな刺激を与えてくれそうだ。

そんな佐賀県の代表としてウインターカップに出場する男子の佐賀北は、まずは全国での1勝を目指すことになる。ただでさえ小さな県で、ほとんどが地元出身選手。全国から選手を集め、留学生プレーヤーを擁するチームに勝つのは至難の業とも言える。高さなど体格面では劣るため、スピードを生かした平面的なバスケで勝負する。

佐賀県バスケットボール協会の担当者は「学業との両立を果たしながら、限られた練習時間の中でチームに合った戦術を練り、全国の強豪校の胸を借りる」と語る。初戦で対戦するのは2年ぶり10回目のウインターカップ出場となる岐阜県の美濃加茂となる。悲願の1勝を挙げられるかどうか、その戦いぶりに注目したい。

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