広島県女子
2020年12月8日
過去21回ウインターカップに出場している女子の広島皆実だが、ここ2年は県内でも広島観音に圧されることが多かった。特に昨年は4月の中国ブロック大会広島県予選こそ勝ったものの、5月の中国ブロック大会、6月のインターハイ予選と連続して敗れている。ウインターカップこそ、広島観音が中国ブロック大会を制し、地方ブロック推薦枠での出場権を得たことで同広島県予選に出場せず、ライバルを打ち負かすことなく広島皆実は2年ぶりの出場を手にしている。
そんな経緯を踏まえた2020年。1月におこなわれた県新人大会の決勝戦で、広島皆実が広島観音を76-66で下す。さらに新型コロナウィルスの影響で中国ブロック大会、インターハイがことごとく中止になるなか、開催が決まったウインターカップの広島県予選でも76-66で下して、正真正銘、広島県1位として22回目のウインターカップ出場を決めている。上背はないが、強度の高いディフェンスと、機動力を生かしたオフェンスで上位進出を目指す。
県内に目を向けると、上記の2校がやや抜け出してはいるが、新人大会でベスト4の広島商業はウインターカップ広島県予選でもその位置をキープ。もうひとつの新人大会ベスト4の神辺旭は、準々決勝で清水ケ丘に92-115のハイスコアゲームで敗れている。いずれのチームも、もちろん下位回戦で敗れたチームも含め、2ヶ月の休校期間を経てのチーム作りは例年以上に難しかったに違いない。
ウインターカップの広島県予選では、男子と同様に、下位回戦は8分の4クウォーター制でおこなわれ、4回戦から準決勝までは10分の4クウォーター制になったものの、ハーフタイムが7分に短縮されるなど、各チームともにゲームへの対応が難しかったと思われる。4回戦までは新型コロナウィルスの感染拡大防止策として無観客試合を実施。準決勝と決勝は、人数制限こそ設けたものの、保護者などチーム関係者を応援席に入れるなど、ウインターカップへの思いを家族で共有することができた。これは選手たちにとって大きな支えになったはずだ。
広島県の女子は近年、ベスト8の壁を破れずにいる。男女アベック出場となる広島皆実は男女バスケット部で仲が良いと聞く。男子と刺激し合って、2016年の先輩たちが駆け上がったベスト16の、もうひとつ先の舞台を目指したい。