ウインターカップ2020 第73回 全国高等学校バスケットボール選手権大会


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AREA COLUMN 各都道府県紹介コラム

山形県女子

2020年12月16日

山形県では新型コロナウィルス感染拡大の状況を鑑み、インターハイ山形県予選の代替試合を開催できなかったため、7月に入って各校の申し合わせによる交流試合を実施することになった。この交流試合によって、試合に出場できなかった3年生も多く出場できることになり、3年生にとっても保護者にとっても有意義な思い出に残る試合となった。その後もJBAの感染防止対策を基本として、県協会で作成したガイドラインを遵守する方向で県高校体育連盟バスケットボール専門部も対応を図りながら、新しい生活として、三密回避を主として日常の検温、マスク着用、手洗い、アルコール消毒、健康チェックシートの活用など、日々の部活動における各校での感染防止対策を実施している。

無観客で行われたウインターカップ県予選は、全試合YouTubeでライブ配信されることになった。ベスト4に勝ち上がったのは山形中央、酒田光陵、東海大学山形、山形商業。山形県新人大会からは山形学院と酒田光陵が入れ替わった。準決勝では山形中央が酒田光陵を76-45、山形商業が東海大学山形80-49と圧倒し、共に貫禄の試合で勝ち上がってきた。

山形県の女子は、山形商業と山形中央の2強時代となっている。山形中央は、昨年度のウインターカップ予選で、山形商業の30連覇を阻止して初優勝を成し遂げている。下級生に主力が多く、その後の山形県新人大会でも山形商業を破り優勝している。今大会の決勝は、インターハイ県予選が中止となったことからも、山形商業のリベンジか山形中央の連覇となるか非常に楽しみな試合であった。

前半でリードを奪ったのは山形中央。絶対的エースの島村きららを中心にリズムに乗った山形中央は2クォーターで一気にリードを広げ、45-27と試合の主導権を得た。一方、粘る山形商業はキャプテンの渡辺千帆子を中心に反撃を試みる。ディフェンスの当たりを強め、山形中央のエース島村を徹底マークし、点差を縮めていく。最終クォーターでは一時7点差にまで詰め寄った。しかし、ここでベンチに下がっていた山形中央の島村がコートに戻ると流れを引き戻す。シュートファウルによるフリースロー、トリッキーな3ポイントシュート、ドライブと、山形中央を再び突き放す原動力となった。結局この試合30得点を稼ぎ出した島村の活躍もあって、最後まであきらめない山形商業に対し76‐65と山形中央が逃げ切り、2年連続のウインターカップ出場を決めた。

山形中央は、下級生の頃よりエースとして活躍する島村を中心に、スピードがありゲームメイクに優れた3年生ポイントガードの木村美瑠、更に身長178センチの1年生センター三井優和を筆頭に、五十嵐羽琉、佐藤愛の3人の1年生でスターターを構成する。一部の3年生が引退したものの、下級生の成長によってカバーしてきた。

公立高校としては山形県内唯一の体育科設置校であり、他の競技もレベルも高い。野球、サッカー、バレーボール、スケートなど各部活動が盛んで、全国大会にも出場している。中でもスケートはオリンピアンの加藤条治を含め、多数のOBが日本代表として活躍している。

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