ウインターカップ2020 第73回 全国高等学校バスケットボール選手権大会


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神奈川県女子

2020年12月4日

神奈川県の加盟数は男女とも200を超える。少子化の影響で部員数の減少傾向はみられるものの、県内には活気があるという。今年度のウインターカップでは加盟校数の恩恵を受け、女子にも 2チームの出場権が与えられた。新型コロナウイルス感染拡大を受け、県内では3月から6月までを活動を禁止し、7月から段階的に活動を再開。それも、時間や練習試合に対して制限を付けてのものとなった。そうした中で、9~10月にかけ3年生も参加できる全県での秋季大会(ウインターカップ予選)を東西南北の支部予選、県大会と無観客で開催した。県大会は支部予選を勝ち上がった32チームに、神奈川県新人大会のベスト8チームを加えた40チームで行われた。

県大会ベスト4に勝ち上がったのは相模原弥栄、鵠沼、白鵬女子、アレセイア湘南。かつては全国大会での優勝経験もある名門金沢総合(旧富岡)を筆頭に県立校が上位を占めることが多かったが、近年その様相は変化してきている。今大会もベスト8には5チームの県立校が勝ち上がったが、ベスト4に残ったのは相模原弥栄のみとなった。そうした中、神奈川女子を引っ張ると存在となっていたのがアレセイア湘南で、昨年まで3年連続でウインターカップ出場を果たしていた。
そのアレセイア湘南と白鵬女子の準決勝は、さらに勢力図の移り変わりを感じさせる対戦となった。序盤には白鵬女子が優位にゲームを進めるものの、2クォーターでアレセイア湘南が追い付くと、3クォーター終えても同点と接戦を展開した。しかし、白鵬女子はナイジェリアからの留学生、身長180センチの高さとパワーのあるイゼ・バネッサ・アダオビが21得点と活躍、最後はアレセイア湘南をかわし、79-71で勝利。初のウインターカップ出場権を得ることになった。ここ数年頭角を現してきた白鵬女子は、県新人大会で初のベスト4入りを果たしたばかりで、今回初の全国大会への切符を手にした。
また、旭との県立校対決を制して準決勝に臨んだ相模原弥栄は、スポーツ科学科を有する高校。3回戦では神奈川県新人大会優勝の東海大学付属相模を破って勢いに乗った。一方の鵠沼は、昨年、一昨年とインターハイ出場を果たすなど、県内上位の常連となってきているチームで、一枚上手の戦いぶりを見せて決勝へ勝ち上がり、ついに念願のウインターカップ初進出を果たした。神奈川県新人大会では東海大学付属相模が優勝、アレセイア湘南が準優勝だったが、二強が入れ替わることになった。

神奈川の新女王の座を争う鵠沼と白鵬女子の決勝は、激しいディフェンスとスピーディーな展開で序盤を支配した鵠沼がリードを奪い、1クォーターで31-21と10点差を付ける。しかし、2クォーターに入ると、ディフェンスをマンツーマンに変えた白鵬女子が徐々に巻き返す。バネッサ、ビドゥアヤ・カヌノエラの高さと、アウトサイドからは福本愛優香が加点し、40-42と1ゴールのビハインドで折り返す。後半は一進一退の大接戦の展開となるも、4クォーターに入ると鵠沼が持ち前の激しいディフェンス見せ、相手のミスを誘い再度アドバンテージを取り返す。攻めてはこの試合46得点を記録したガードの野坂葵を中心に勢いが戻り、岩切ゆめのがインサイドで気迫を見せるなど、集中力を見せる。勝負の4クォーターを23-7と白鵬女子を圧倒し、84-69で優勝を飾り、県内初優勝を飾った。

写真提供:神奈川県バスケットボール協会

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