徳島県女子
2020年12月11日
徳島県女子は富岡東が予選決勝で城南を109-64で下し、 2 年ぶりに優勝を果たすとともにウインターカップ出場権を勝ち取った。
徳島県は男子と同様に、15年前から県協会主催で小、中、高の一貫指導に取り組んできた。その成果として、BリーグやWリーグで活躍する優秀な選手を輩出するようになってきたが、富岡東も中高一貫の進学校で、山岡五月(元トヨタ自動車アンテロープス)、藤井香苗(元三菱電機コアラーズ)、奥原左智(元アイシン・エィ・ダブリュ ウィングス)を輩出している。バスケットボールオンリーではダメで3年間で幅広い人間性を確立すること、『文武両道』をモットーにしている。実際のところ学力では県内上位で、進学実績が国公立5割以上を誇るなど、文武両道を体現している。
サイズはないが激しいディフェンスから速攻を武器とする『堅守速攻』のスタイルで、予選ではすべての試合で100点ゲームを達成した。速さと強さを併せ持つ、機動力を生かしたチームバスケの破壊力を県内に知らしめた。
今年は圧倒的な強さでウインターカップ出場を決めた富岡東だが、過去数年に渡りウインターカップ出場を分け合っている城北、2018年に新人大会で初優勝を成し遂げた城南などが力をつけており、決して富岡東の『1強』とは言えないのが現在の情勢だ。
徳島は新型コロナウイルスの影響で、6月のインターハイ予選が準備不足のため中止となり、代替大会を8月初旬にグループ戦で開催した。日頃の練習や対外試合でも選手以外はマスクを着用し、換気や消毒に気をつけている。特に大会では、入場者全員にマスクの着用、健康チェックリストの提出、検温、手指消毒を行い、基本的に無観客で試合を行っている。また、選手は完全入れ替え制とし、試合ごとにベンチやオフィシャル席、更衣室、トイレの消毒を行ってから、次の試合のチームが入場する。また、ハーフタイムのアップは密になるため行わないなど、コロナ対策を徹底した上で大会を実施した。
2年ぶり、8回目の出場となった2018年のウインターカップでは山形商業に61-73で敗れ、1回戦で姿を消した。昨年は県予選決勝で城北に67-75で敗れ、ウインターカップ出場を逃している。初戦の相手は茨城県予選を圧倒的な力で制し、2年ぶり14度目のウインターカップ出場を決めた土浦日大。男子とのアベック優勝を果たした強豪校だが、全国ベスト8を目標に掲げている富岡東にとっては乗り越えなければいけない壁。自慢の『堅守速攻』で1回戦突破、そして、その先の栄光を目指す。