青森県女子
2020年12月16日
青森県はバスケットボールが盛んであり、お互いの学校が行き来して練習試合を行うことが多い。しかし、コロナ禍においては、市内だけで練習試合を実施したり、社会人チームと練習試合を行うなど、工夫を凝らして活動を続けてきた。クラスターを除き、感染者が少なかったことから、比較的活動制限は緩やかではあったものの、県全体として遠方への遠征が制限するなど、実戦経験を積むことが難しいという状況は他県と変わらない。また、大会を実施する場合も、どのカテゴリも無観客での実施となった。また、県内体育施設のほとんどは、利用者数50%制限をかけている。チーム控室や大きなロッカールームもなく、大会を開催しても選手に負担をかけることになっている。
全国大会やブロック大会が中止になり、県内でもその予選などが中止・延期になったが、夏季大会は開催することができた。本来であればインターハイ予選となるはずだったが、インターハイ自体の中止となり、その代替大会としての位置付けでの開催となった。
その夏季大会、年初の青森県新人大会を制したのは柴田学園。昨年はウインターカップに八戸学院大学光星が男女アベック出場を果たしたが、今年度の青森県女子をリードしてきているのは柴田学園となっている。柴田学園はかつての柴田女子で、2019年から男女共学化になり校名を変更。柴田女子時代より強豪校であり、女子トップリーグであるWリーグにおいて、女王として君臨するENEOSサンフラワーズでプレーする中村優花などを輩出している。
県新人大会を制したのは柴田学園で、ベスト4は青森西、八戸北、弘前学院聖愛となった。決勝リーグでは柴田学園が3勝。青森西が2勝1敗で2位となり、東北地区新人大会に出場。柴田学園は決勝トーナメント(ベスト4)に進出したが、優勝した郡山商業(福島)に敗れている。
夏季のインターハイ予選代替大会では柴田学園、八戸学院大学光星、青森商業、弘前学院聖愛がベスト4。決勝は青森西、弘前学院聖愛に勝利した八戸学院大学光星が柴田学園に挑んだが、柴田学園が優勝を遂げた。
そうして迎えたウインターカップ青森県予選。ベスト4には柴田学園、青森商業、三沢商業、弘前学院聖愛が勝ち上がった。夏季代替大会で準優勝となった八戸学院大学光星は2回戦で柴田学園と当たり54-65で敗退。この大会で柴田学園との得点差が最も少ないゲームとなった。
決勝戦は柴田学園対青森商業の顔合わせ。柴田学園は身長178センチのエース、佐々木杏花がこの試合最多の29得点を挙げたのを筆頭にスターター4人が1年生の布陣。それでも、選手を交代しても意思疎通が図られ、1クォーターから17-7とリードを奪うと、前半を終えて39-22と確実な得点力を発揮し、最終的に84-55と青森商業を圧倒。2年ぶり15回目の優勝を果たした。
柴田学園は昨年の都道府県対抗ジュニアバスケットボール大会で8強入りした青森県代表の選手たちが多数加わり、選手層が厚みは増している。県内のみならず、全国大会でもその実力を大いにアピールしたい。