ウインターカップ2020 第73回 全国高等学校バスケットボール選手権大会


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石川県男子

2020年12月16日

今年度石川では、春の大会、県高校総体が中止となり、多くの3年生が最後の公式大会に出場できずに部活動を引退することになった。それを受けて、6月末に県総体の代替試合(1日限定)を開催。すべてのチームが出場できたわけではないが、3年生にとって記念に残る試合となっただろう。
また今年度は全国高校総体を県内で開催する予定であった。県外を含めた人たちの協力により着々と準備を進めていただけに、選手、関係者は本当に残念な思いであったと言える。それでもウインターカップに向けて、特に、3年生はそれぞれの最後の大会に思いを込めて、石川県高等学校バスケットボール選手権大会ウインターカップ予選を戦った。

2月に行われた北信越ブロック新人大会で北陸学院が優勝し、ウインターカップの出場権が石川に付与された。北陸学院がその出場権を得て、選手権大会ではスーパーシードとして、トーナメントを勝ち上がってウインターカップの出場権を獲得したチームと対戦する組み合わせとなった。
県勢男子は昨年もウインターカップに出場した北陸学院を、金沢、金沢市立工業、金沢学院の3チームが追う状況となっている。さらに県立進学校である金沢泉丘や小松、さらに小松工業などのベスト8常連校が、毎回好ゲームを展開するなど、県内のレベルが向上している中、もう1つの出場権をめぐる戦いが繰り広げられた。

そして決定戦に勝ち上がったのが金沢と金沢市立工業。金沢は金沢学院戦に6点という僅差で勝利という苦戦を強いられたが、それ以外は大差で勝利して実力を発揮。対する金沢市立工業も順調に勝ち上がったが、小松工業との一戦では1ゴール差とこちらも接戦を制しての勝ち上がりだ。この試合、前半は金沢市立工業が26-21とリードを奪うも、後半から金沢が本領を発揮。第3クォーターを26-16と逆転に成功すると、最終クォーターを14-7で終え、最終スコア61-49で勝利。7年ぶり13回目のウインターカップ進出を決めた。

こうして、男子優勝決定戦は北陸学院と金沢が対戦。試合は北陸学院が第1クォーターから攻防で圧倒。28得点を挙げる一方、金沢の得点を9点に抑えてペースをつかんだ。第2クォーターは12-7とローペースの展開となり、第3クォーターは反対に19-15と金沢が反撃を試みるが、第1クォーターからのリードを保った北陸学院が勝利。2年連続6回目の優勝を果たすとともに、ウインターカップでの躍進に弾みを付けた。

北陸学院は、県内外の有望な選手がそろい、選手層も厚いのが特徴だ。チーム構成は3年生の長身選手に、2年生のガードフォワードに加え、1年生にも能力の高い将来楽しみな選手が入った。北信越の代表として上位に食い込む力もあり、試合ごとに成長できる可能性を秘める楽しみなチームである。

金沢は久しぶりの全国大会出場である。伝統の激しいディフェンスから走るバスケットで、県大会2位を勝ち取った。前評判では、予選を勝ち上がるのは少し苦しいのではとの見方もあったが、それを覆した素晴らしい精神力で、1試合1試合を乗り切っていった。この勢いを本大会でも発揮してほしい。

また、北陸学院と金沢の石川県勢が2校、ウインターカップに出場することは、県勢としては男女を含めて初めてである。それだけに本大会での両校の活躍に期待したい。

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