ウインターカップ2020 第73回 全国高等学校バスケットボール選手権大会


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高知県女子

2020年12月16日

高知県女子では男子とのアベック優勝を果たした高知中央がウインターカップに出場する。これで4年連続4回目のウインターカップ挑戦となる。

写真提供:高知県バスケットボール協会

出場回数が物語っているように、高知中央が全国常連校となったのはごく最近のことだ。もともとは今回の予選決勝でも対戦した岡豊が高知県のトップに君臨していたが、高知中央に2017年から留学生が加入したことによって勢力図に変化が生じた。

「男子よりも女子は差があります。今までは岡豊がトップを走り拮抗していましたが、やはり留学生の力は大きく、最近は高知中央の『1強』に近い感じです。男子は明徳義塾にも留学生がいますが、女子は高知中央だけなので」と、関係者は語った。

ちなみに2018年のウインターカップで得点、リバウンド、ブロックの 3 冠に輝いたジョシュアムフォン・オボングテミトペは高知中央にとって最初の留学生プレーヤーだ。

もちろん、留学生プレーヤーの存在感は大きいが、それだけで全国を戦い抜くことはできない。そこで注目したいのが、キャプテンの井上ひかると大﨑万菜だ。井上は得点力が魅力のガードで、昨年のウインターカップでは武器である高速ドライブとアシストで観客を魅了した。大﨑は1年生から堂々とプレーし、長身のオールラウンドプレーヤーとして、チームに欠かせない存在へと成長した。新型コロナウイルスの影響で活動自体が中止となったが、2人はともにU18代表候補に名前が挙がっている。

時間や活動内容に制限があったものの、高知県では5月中旬の授業再開とともに部活動も再開された。9月にインターハイの代替大会が行われ、10月下旬にウインターカップ予選が開催されたが、無観客ではなく保護者のみ観戦が許された大会となった。

インターハイの代替大会で引退する3年生が多い中、その最後の雄姿を見ることができないのは保護者にとっては苦痛だろう。「コロナが一時落ち着いたので、保護者を観客として入れたいということに関しては多くの議論がありました。選手、スタッフ、役員、観戦者すべてにわたり、高体連規定によって健康観察、管理職承認、参加申請書の提出を義務付けて、最終的に保護者を入れることができました」と、実現までに多くの困難があったことを明かした。

また、現在の高知県は感染者数が急増し、5段階中2番目に高い特別警戒ステージとなり、県立は部活の時間に制限がかかっている。私立も対外試合が禁止されるなどの措置が取られ、高知中央ではウインターカップを前に感染者を出さないよう、さらに警戒が強まっているという。

写真提供:高知県バスケットボール協会

こうしたコロナ禍を乗り越えて迎える、最初で最後の全国大会。全国的に真剣勝負の舞台から遠ざかり、試合勘を養えないことに不安を抱える学校は多い。こうした状況でモノをいうのはやはり経験だ。 1 年時から全国の舞台を踏み、最終学年となった井上や大﨑の経験値は大きいはず。留学生の力を生かしつつ、そこに依存しないチーム一丸のバスケットが体現できれば、過去最高成績を収めることも十分に考えられる。

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