県下では国による緊急事態宣言が発せられた以降、学校休校中の場合、部活動は全面自粛に。これにより令和2年度静岡県高校総体は中止となり、その代替大会の実施ができない状況であったが、地域によっては3年生の引退試合を実施していたところもあった。また、今年度より施行実施予定だったU18リーグ戦については中止とした。

「第73回全国高等学校バスケットボール選手権大会静岡県大会」は原則、高校の会場では無観客試合で開催した。また蜜回避のため体育館内は完全入れ替え制で、試合間を十分開けて実施。ベンチ・更衣室の消毒は各チームで責任をもって実施してもらう、大声をあげての指示・応援の自粛、参加承諾書・健康チェックシートの提出、検温を徹底実施の協力をお願いした。
決勝に勝ち上がったのは浜松開誠館と浜松市立の西部地区からの2校。第1シードの浜松開誠館は4回戦から登場して、清水南、富士宮東、浜松聖星、常葉大常葉を1点差で破った静岡西に勝利して決勝進出。対する浜松市立は伊東、東海大翔洋、浜松学院、そして市立沼津を59-58と一点差で破り、ついに決勝戦にコマを進めた。

決勝戦は、両者マンツーマンでスタート、開始早々浜松開誠館の山本涼奈がバスケットカウントを決める。さらに浜松開誠館はオールコートで2-2-1のゾーンプレスを仕掛ける。落ち着きたい浜松市立は、山田菜都美が個人技で連続得点する。
第2クォーター開始早々、浜松開誠館の萩原加奈のスティールからの速攻が決まる。浜松開誠館の堅守に浜松市立は苦しいオフェンスを強いられる。一方浜松市立も粘り強くディフェンスし、簡単には得点を許さない。お互いに点数が伸びない膠着状態を破ったのは浜松開誠館、樋口沙彩のドライブだった。流れを切りたい浜松市立であったが、浜松開誠館は萩原の連続得点で切らせない。終了間際に浜松市立の桑原佳鈴の3Pが決まるが、すぐさま浜松開誠館の岩永美空が3Pを決め返し46－23、浜松開誠館リードで前半終了。
第3クォーター、継続する浜松開誠館のゾーンプレスに浜松市立は苦しむ。早々にタイムアウトを取り、落ち着かせたい浜松市立だったが、タイムアウト明けには浜松開誠館の萩原がバスケットカウントを決めペースを渡さない。勢いに乗る浜松開誠館は山本のリバウンドシュートからのバスケットカウントでさらにリードを奪った。浜松開誠館は控えの選手をコートに送り出すも浜松市立を圧倒。71-35で浜松市立を寄せ付けない。最終クォーターも浜松開誠館は勢いを落とさず試合を進めていった。最終スコア90-42で浜松市立を下し、優勝を果たした。

浜松開誠館は5年連続6回目のウインターカップ出場。過去の最高の成績であるベスト8以上を期待する。