愛媛県女子
2020年12月11日
愛媛県女子は聖カタリナと新居浜商業の2校がウインターカップに出場する。
聖カタリナは予選決勝で新居浜商業に112-55で圧勝し、県予選3連覇を達成するとともに25度目の優勝を成し遂げた。高さ、スピード、力強さを兼ね備え、個の力が充実しており、どこからでも得点を取ることができるチームだ。注目は昨年の悔しさを知るオールラウンドプレーヤーの片松茉優、インサイドでは183㎝の西村春佳の2人。ただ個の力に頼るのではなく、トランジションから相手が戻る前にインサイドで加点するなど、高いバスケIQも備えている。関係者は「昨年とは、また一味違うカタリナバスケットを全国で披露することができるのではないだろうか」と、大きな期待を寄せている。
写真提供:愛媛県バスケットボール協会
新居浜商業は決勝で聖カタリナに力の差を見せられるも、代表決定戦で済美を78-63で撃破し、3年ぶり13回目のウインターカップ出場を決めた。済美戦では3点ビハインドで最終クォーターを迎えたが、激しいディフェンスからリズムを作り、粘り強く戦うチームスタイルを体現し、逆転勝利を収めている。注目は絶対的エースの重松歩沙、済美戦でもチームハイの23得点を挙げ勝利に大きく貢献した。
写真提供:愛媛県バスケットボール協会
愛媛県は新型コロナウイルスの影響により、4月からの休校期間中は部活動が禁止され、インターハイ予選など多くの大会や強化練習会が中止となるなど、選手たちがバスケットボールの練習を満足にできない期間が続いた。特に公立校は活動を大きく制限されたために、関係者は「公立で地元生徒のみで勝ち上がった新居浜商業の努力は並大抵のモノではなかったと思う」と感嘆した。2017年に出場したウインターカップでは、郡山商業に59-82で敗れ、1回戦で姿を消した。目標である1回戦突破を是非とも成し遂げてもらいたい。
そして、全国常連の聖カタリナだが、ここ数年はセンターコートの舞台から遠ざかっている。2年前は旋風を巻き起こした津幡に3回戦で敗れ、昨年のウインターカップでは名門の成徳に67-61で競り勝ってベスト8に進んだものの、続く2018年度準優勝校の大阪薫英女学院に62-66で敗れ、あと一歩のところでベスト4を逃した。
それでも、下級生の成長も著しく、昨年の経験者が多く残っているだけに昨年のベスト8以上の成績を残してほしいと期待する声は多い。悲願のセンターコートでのプレーを実現できるかどうかに注目したい。