ウインターカップ2020 第73回 全国高等学校バスケットボール選手権大会


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栃木県女子

2020年12月16日

女子は白鷗大学足利が84-68で宇都宮中央女子に勝利して3年ぶりの優勝。白鷗大学足利は昨年、決勝で敗れた悔しさを晴らしてウインターカップ出場権を獲得した。ベスト4は1月の新人県大会と同様に宇都宮中央女子、宇都宮文星女子、作新学院の4チーム。ベスト8も小山城南、足利南、那須拓陽、矢板中央は4強の牙城を崩せず、全て同じ顔触れとなっている。
県内の上位進出校は中央部(宇都宮市)が中心であるものの、その中で県南部(足利市)で唯一の上位校である白鷗大学足利は地域的にも孤軍奮闘状態だ。

白鷗大学足利は昨年のインターハイ県予選で作新学院に75-63で勝利したものの、ウインターカップ県予選は54-74で完敗し、本戦への出場を逃していた。作新学院は準決勝で宇都宮中央女子に56-62の僅差で敗れたため、決勝での直接対決とはならなかった。

決勝は第1クォーターから積極的なディフェンスを見せる白鷗大学足利が江原彩華のジャンプシュートや3ポイントシュート、フリースローなどを次々と決め、28-14と早々と主導権を握る。江原は多彩な攻撃を見せ、第1クォーターだけで15得点を荒稼ぎ。対する宇都宮中央女子は白鷗大学足利のプレッシャーのあるディフェンスに苦戦し、早くも8個のターンオーバー。そのまま前半は48-28の20点差となった。

後半に入ると、宇都宮中央女子は岡田茜音や横島楓華の3ポイントシュート、控えの奈良日南の連続シュートなどで食らい付く。白鷗大学足利は前半に比べてシュートが落ち始めたが、宇都宮中央女子にペースをつかませるような展開にはならない。白鷗大学足利はシュートが入らない時間帯に下級生の清水絢(174センチ)が高さを生かし、オフェンスリバウンドや積極的なプレーからファウルをもらってのフリースローでつないだことが大きい。結局、白鷗大学足利が前半の貯金を生かして84-68で宇都宮中央女子を退けた。この試合で白鷗大学足利の江原は32得点を挙げる活躍を見せた。

危なげない試合運びで勝利した白鷗大学足利だが、注目したいのは失点の少なさだ。初戦の宇都宮短期大学附属を111-60、続く大田原女子を158-56、準々決勝の小山城南を87-68、準決勝の86-64、そして決勝で84-68と、得点もさることながらいずれの試合も60点台以下に相手の得点を抑えていることだ。

一方、宇都宮中央女子は、新人県大会決勝リーグでも敗れたのは白鷗大学足利のみの2勝1敗で準優勝。ウインターカップ県予選でリベンジを果たしたかったところだが、前半28-48と20点差を付けられたのが痛い(後半は40-36)。昨年はインターハイ県予選3位、ウインターカップ県予選はベスト4止まりだっただけに、確実にランクアップしていることは間違いのないところ。

白鷗大学足利は近年、ベスト4を常にキープしている安定感のあるチームで、今年のチームは昨年の茨城国体のスターティングメンバーがほとんどを占めている。そのため、若いチームではあるものの経験値はある。また、ウインターカップでは、得点だけでなくアシストやディフェンスなどの要所でプレーに絡むガードの江原のプレーに注目したい。ガードとインサイドがチームの起点になり、上位進出を目指す。

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