ウインターカップ2020 第73回 全国高等学校バスケットボール選手権大会


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栃木県男子

2020年12月16日

栃木県は3月の緊急事態宣言から5月31日まで県立学校は一斉休校で、私立学校もそれに準じて休校に。その間は、もちろん部活動は3か月近くできなかった。春の関東大会、インターハイが相次いで中止になり、今年最後のウインターカップに懸ける思いは大きいものがある。

男子は宇都宮工業が119-94のハイスコアゲームを制し、2年連続で優勝していた文星芸術大学附属を退けて3年ぶりにウインターカップ出場を決めた。

宇都宮工業は初戦から182-35(幸福の科学学園)、161-49(上三川)、152-75(宇都宮短期大学附属)、111-65(宇都宮北)という驚異的な得点力で決勝まで一気に勝ち上がった。一方の文星芸術大学附属も宇都宮工業ほどではないものの122-17(小山西)、110-64(栃木)、118-62(那須清峰)、95-77(白鷗大学足利)と圧勝で決勝へ。
また、新人県大会予選トーナメントで文星芸術大学附属に87-91の僅差で敗れ決勝リーグ進出を逃した宇都宮北は、ベスト4の一角である宇都宮商業を準々決勝で破って(92-63)リベンジを果たしている。

1月の新人県大会決勝リーグでは宇都宮工業が116-68で文星芸術大学附属を下しているが、ウインターカップ県予選決勝では壮絶な点の取り合いが予想された。第1クォーター開始4分間は文星芸術大学附属がリードする展開だったが、宇都宮工業は君座武志のパワープレーなどを中心に徹底してペイント内をアタックしてペースをつかむと、一気に加点。終了間際の鈴木聡汰のブザービーター3ポイントシュートも飛び出し、30-19と点差をつけた。第2クォーター、文星芸術大学附属は菊池勇希のスピードあふれるプレーやドライブ、佐藤成剛の3ポイントシュートなどで得点を重ねる。しかし、オールコートで走る展開の宇都宮工業に対して、ハーフコートでのオフェンスを強いられている文星芸術大学附属はアウトサイドから単発で放つシュートも落ち、前半で58-35と一方的な展開に。
後半、文星芸術大学附属も身体能力の高い菊池の1対1などを起点に挽回したいところだったが、宇都宮工業も後半は永井智佳滋が調子を上げて得点。それでも文星芸術大学附属は奮闘し、後半だけで58点を挙げたが、宇都宮工業はそれを上回る61点。前半の差が詰まることなく119-94でタイムアップ。文星芸術大学附属は1月の新人県大会よりも得点を30点近く上積みさせる大きな成長を見せたが、宇都宮工業のオフェンスを止めることができなかった。宇都宮工業は文星芸術大学附属に昨年、一昨年の雪辱を果たしてのウインターカップ出場となる。

過去3年間、インターハイとウインターカップ県予選で宇都宮工業と文星芸術大学附属は6回対戦(いずれも決勝)し、文星芸術大学附属が5勝1敗と勝ち越し。だが、2020年の今年は宇都宮工業が一矢報い、文星芸術大学附属のウインターカップ県予選3連覇を阻止した形となった。

宇都宮工業は3年ぶりのウインターカップ出場となるため、3年は国体選手以外、全国大会を経験していないが、県予選で見せた内外バランスの取れた攻撃力を発揮できれば面白い存在になりそうだ。本戦ではスターティングメンバー5人中4人が3年という布陣で大いに暴れてほしい。

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