ウインターカップ2020 第73回 全国高等学校バスケットボール選手権大会


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秋田県女子

2020年12月4日

近年、秋田の高校女子バスケット界をリードしてきたのが、湯沢翔北だ。2011年に湯沢北と湯沢商工が統合し、新たに湯沢翔北としてスタートした学校で、その2011年から2019年までインターハイ、ウインターカップといった全国大会への切符を独占してきた。
今年、その湯沢翔北にプレッシャーをかける存在と目されていたのが横手城南だ。昨年のウインターカップ予選では決勝で湯沢翔北に敗れてたが、その後の順位決定戦で2位となったことでウインターカップ初出場(昨年の秋田女子はウインターカップの出場枠が2つあった)。そのときから2年生主体の構成だったこともあり、新チームとなって迎えた今年 1月の秋田県新人大会(4チームによる決勝リーグ)では、湯沢翔北との直接対決も大接戦の末85‐82で制し1位で通過。
その後、2月に行われた東北新人大会では青森2位の青森西や岩手2位の一関修紅に勝利。準決勝で宮城1位の聖和学園に敗れたが、佐々木ののはを筆頭に松澤知夏、藤原茉央、下田光莉、齋藤亜海とスタメン5人とも得点能力が高いのが特徴で、「心を一つに心を込めて」を合言葉に、攻めるディフェンスから相手のミスを誘い速攻を狙う“走るバスケット”を展開する。

そして迎えた今年のウインターカップ予選。第1シードとなった横手城南は順当に勝ち上がっていくが、準決勝で大曲に60‐70で敗退。新人戦では81‐64と点差を付けて勝利していただけに、悔しい幕切れとなってしまった。
一方、大曲にとっては、昨年のウインターカップ準決勝で横手城南に負けていたこともあり、リベンジマッチに勝利したかたちに。いい流れで2年ぶりのウインターカップ決勝戦に臨むこととなった。
これに対し、女王・湯沢翔北は準決勝で秋田令和(元秋田和洋。これまでは女子校だったが今年4月から男女共学になったことに伴い校名変更)に大接戦を強いられる。その試合、前半を36‐39とリードされた湯沢翔北だったが、第3クォーター終了時点で57‐55と何とか逆転に成功する。しかし続く第4クォーターが22‐24となったことで合計79‐79の同点となり、勝負の行方はオーバータイムへ。そのオーバータイムも9‐8と僅か1点差の辛勝。何とか決勝に駒を進めてきた。

そして迎えた湯沢翔北と大曲の決勝戦。序盤でリズムをつかんだのは湯沢翔北。飛澤彩乃、佐々木雅那、齋藤花純が次々と外から3ポイントシュートを射抜いたかと思えば、奥山せりの速攻、佐々木心晴の力強いリング下、リバウンドなどでペイトンエリア内も支配。高橋憩、田口凛の3ポイントシュートやジャンパーで対抗する大曲に32‐19と点差を付けて第1クォーターを終える。
続く第2クォーターでは大曲がディフェンスの強度を上げ、さらに加藤花蓮や戸村ふうかの3ポイントシュート、田口のゴール下シュートなどで頑張りを見せたことで、このクォーターだけを見ると18‐18と踏ん張りを見せる。それでも第3クォーターは27‐12と再び湯沢翔北が点差を付けたことで、この時点で77‐49と湯沢翔北が大きくリード。
その後、第4クォーターでは大曲がオールコートマンツーで頑張りを見せるが、このクォーターを18‐18とするのが精一杯。結局、15本の3ポイントシュート、21本の2ポイントシュート、8本のフリースローと内外バランス良く得点を重ねた湯沢翔北が、校名が変わってからは10年連続、湯沢北時代を含めると12年連続でのウインターカップ出場を決めた。

その湯沢翔北は、来るウインターカップ1回戦で岐阜女と対戦する。厳しい戦いになることが予想されるが、“Hang on there! しがみついてはなさない、挑み続ける、熱心に追求する”をモットーに今年最初で最後となった全国大会に挑む。

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