ウインターカップ2020 第73回 全国高等学校バスケットボール選手権大会


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京都府男子

2020年12月16日

京都は1913年アメリカから来日したF・H・ブラウン氏がYMCAでバスケットボールを紹介した日本バスケットボール始まりの地の一つ。2014年には京都府バスケットボール協会が設立100周年を迎え、様々な記念行事が実施されるなど、歴史のある地域だ。また、B1リーグに所属する京都ハンナリーズというプロチームも存在し、非常にバスケットボールが盛んな土地として知られている。

ウインターカップには東山が2月に行われた近畿ブロック新人大会で優勝したことで、京都への出場枠が2校となり、府予選はベスト4決定後に決勝リーグを実施。2つの出場権を争う形とした。
その結果、1位となったのが洛南。京都府新人大会ならびに近畿ブロック新人大会では、東山に大敗を喫したが、今大会では、主将でポイントガードの西村慶太郎のゲームメイクを中心として、オールラウンダーで得点能力の高い小川敦也、シュートレンジが広がり中外ともにプレーが安定してきた淺野ケニーが得点を量産した。京都府予選決勝リーグでは、伝統の速攻と堅実なディフェンスにより東山を自由にプレーさせずに3年ぶりの優勝を飾った。

写真提供:(C)BB-PHOTO、京都府バスケットボール協会

2位の東山は優勝候補筆頭であったが、洛南に惜敗した。主将でポイントガードの米須玲音からのアシスト、留学生のムトンボ ジャン ピエールの2メンゲームによりオフェンスのきっかけを作りたかったのだが、2人以外の得点が伸び悩み、2人を5人で守られる展開となった。米須からのアシストによる中川泰志、西部秀馬の得点が後半から出始めたが、時すでに遅しという展開であった。
3位の鳥羽は3年連続で3位という結果であった。2強には力及ばずではあったが、多くの私学が力を伸ばしている京都府の情勢の中で、唯一公立高校でベスト4に勝ち上がり3年連続で3位は目を見張るものがある。
4位の京都両洋は、近年力を付けてきたチームであり、2年連続で決勝リーグへと駒を進めた。昨年同様で0勝3敗ではあったが、今後のチームの伸びに注目したい。

本戦では洛南と東山ともにベスト4進出を狙える状況である。京都府同士の決勝戦も夢ではない。

洛南は、伝統の堅守速攻でどこまで戦えるか? 西村のゲームメイクにより小川、淺野、大石の得点が伸びれば全国優勝も夢ではない。また、1年生でスタメンにも抜擢されることのある星川開聖にも注目したい。負の予選を通して特に留学生対策については自信をつけている。近畿シードを持って出場するため上位進出は間違いない。

一方の東山は、近畿シードを失いノーシードとなるが、経験値の高い3年生米須、ジャンピエール、中川と昨年度のスタメンが名を連ねており、対戦相手からすれば大変脅威である。全国1位の呼び声も高い中で、京都府予選で喫した負けは、チームを引き締め直し、本大会に照準を合わせてくるだろう。伝統のピック&ロールからどこまでスコアを伸ばせるか?また、予選では封印していたファストブレイクで米須のキラーパスが炸裂するはずだ。

2年連続42回目の出場を誇る洛南は創部が1960年と60年の歴史を持つ伝統校。ここ数年優勝から遠ざかっているものの、5度目のウインターカップ制覇も夢ではないだろう。一方の東山も創部63年と京都では古くから知られているチーム。これまでの最高成績はウインターカップ、インターハイとも準優勝だが、下級生の時からチームの主力を務めていた米須、ジャン ピエールが最上級生となり、勝負の年でもある。悲願の初優勝も期待できるはずだ。

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