東京都の女子はウインターカップ出場権2枠に加え、開催地枠、さらに2月の関東ブロック新人大会で東京成徳大学が決勝に進出（結果は昭和学院を破って優勝）したため1枠が増え、合計4チームに出場権がある。そのため、2020 Tokyo Thanks Matchは4ブロックに分かれてトーナメントを行い、各ブロック1位が決勝リーグ、2位が順位決定戦へ進むことに。決勝リーグへ進んだチームには自動的に出場権が与えられた。

昨年のウインターカップには八雲学園、明星学園、そして開催地枠で東京成徳大学が出場。だが今年、決勝リーグへ勝ち進んだのは八雲学園、東京成徳大学、実践学園、佼成学園女子だった。都新人大会では6位だった佼成学園女子はトーナメント決勝で第1シードの明星学園を74－70の4点差で破って4強入り。初のウインターカップ出場を決めている。

そして決勝リーグはまず、東京成徳大学が115－63で実践学園を、八雲学園が82－58で佼成学園女子に完勝。東京成徳大学は続く佼成学園女子も91－48、八雲学園は実践学園を111－73で下して最終決戦へ。 3位決定戦となった実践学園と佼成学園女子は73－60で実践学園が勝利した。

決勝リーグ2勝で無敗同士の戦いとなった八雲学園対東京成徳大学。1月の都新人大会決勝リーグでは東京成徳大学が80－78で辛勝しているが、今回も接戦が予想された。第1クォーターは八雲学園がドライブやジャンプシュート、カットプレーなどでテンポ良く得点を重ねる。東京成徳大学はタフショットを強いられ、重い展開に。試合開始5分で10－3と八雲学園がスタートダッシュに成功した。このまま差をつけるかと思われたが、東京成徳大学も速攻が出始めるとリズムを取り戻し、18－12と一気に形勢逆転。その後も攻め切れない八雲学園だったが、ポストプレーなどで挽回し、20－21まで試合を押し戻した。第2クォーターも接戦となり、前半を41－41の同点で折り返す。第3クォーターも両チームともに大きな波を引き寄せることはできず、東京成徳大学が僅か4点リードで第4クォーターへ。すぐに3ポイントシュートなどで逆転に成功した八雲学園は、高さを生かしたディフェンスで東京成徳大学を苦しめる。セカンドチャンスなどで東京成徳大学は食い下がったが、流れはなかなかつかむことができなかった。結局、その後は一度も再逆転できず。八雲学園が73－72の僅か1点差で逃げ切った。

1月のリベンジを果たして優勝した八雲学園は、高さがあり、どのポジションからでもジャンプシュートや3ポイントシュート、ゴール下などで高得点が取れるオフェンシブなチーム。センターの粟谷真帆（182センチ）を中心に得点を次々と重ねる。一方、惜しくも敗れた東京成徳大学は全員に脚力があり、フィジカルも強く、ディフェンスからのトランジションの速さがチームカラー。キャプテン山田葵を中心にトランジションに磨きをかけ、上位進出を狙いたいところ。また、11年ぶりの出場となった実践学園はオールコートで展開し、ガードとセンターの縦のラインで得点をするチームだ。溝口愛子を軸に初戦突破を狙う。初出場となった佼成学園女子はチェンジングディフェンスで初の全国大会に挑む。

ちなみに、2020 Tokyo Thanks Matchのベスト8は5位に文化学園大学杉並、6位に明星学園、7位に国本女子、8位に京華女子の順となった。8位の京華女子は前回、予選トーナメント3回戦で東大和南に66－67の1点差で敗れていたところからの8強入りだった。