ウインターカップ2020 第73回 全国高等学校バスケットボール選手権大会


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REPORT 現地レポート

【現地レポート⑥】多くの収穫を得た佼成学園女子。今後も『全国で勝てる』チームを目指す

2020年12月24日

「SoftBank ウインターカップ2020 令和 2 年度 第73回全国高等学校バスケットボール選手権大会」の 2 日目、女子は 2 回戦が行われた。

 初出場ながら前日の 1 回戦では英明 (香川) を相手に98-72と快勝した佼成学園女子 (登録数枠 / 東京)。うれしい全国初勝利を挙げた。

 しかし 2 回戦は一転、苦しい展開に。津幡 (石川) のタイトなディフェンスの前に思うように得点が伸びず49-75で敗れた。「昨日は初戦だったので勢いもあり、積極的にシュートにいっていたのですが、今日は落ち着いてしまったというか。心の面での重さ、相手の当たりや体の強さに気持ちが引いてしまったところがあったと思います」 と結城葉月コーチは試合を振り返った。

 今大会が初出場の佼成学園女子だが、『関東高校選手権大会』などでは近年、好成績を残していた。それでも東京都は八雲学園や東京成徳大学、明星学園など名門チームが居並ぶ 「超」 が付くほどの激戦区、なかなか全国大会出場は果たせなかった。

 しかし今年、9 月から11月にかけて行われた『2020 Tokyo Thanks Match』で明星学園に勝利。新型コロナウイルス感染症の影響により、東京都高等学校体育連盟はウインターカップ予選は行わずに『代表校は直近の大会結果を考慮して推薦』という形で出場校を決めたが、この結果も考慮され、悲願の冬の全国大会初出場となった。

 指揮を執る結城コーチは、佼成学園女子の卒業生。大学でもプレーヤーとして活躍した後、母校に赴任した。自身も高校時代に全国を目指していたが、チームとしての出場は叶わず。

「私自身、高校の時はお世話になった先生を全国に連れて行けませんでした。でも今回、全国大会で佼成学園女子が戦っているところを見せたいと思っていたので、出場は素直にうれしかったです」と、指導者として達成した全国大会出場の感想を語る。

 結城コーチが高校生だった当時は吉田亜沙美 (元女子日本代表) らを擁した東京成徳大がウインターカップでも準優勝するなど、ずば抜けた強さを発揮していた。結城コーチ自身は、その時の東京成徳大のコーチであった下坂須美子氏に国体チームで教わり、指導者となってからもアシスタントコーチとして下坂氏が指揮を執る国体チームの一員として参加していた。

「私の中では目指すべき一番の女性指導者が下坂先生で、高校生の頃から今でもお世話になっています」と結城コーチ。5 年前までは東京都でベスト 8 に入れるぐらいだったというチームは、「全国に出られる、戦えると言い続けて、少しずつ意識レベルも上がってきた」 (結城コーチ) こともあり、初めて全国へと足を踏み入れた。

「(全国大会で) いろいろと勉強させていただきました。体作り、戦術もそうですが、想定外のことがあると選手たちは慌ててしまうので、心を整えることも同時進行で取り組んでいきたいです」と結城コーチ。
 全国での経験を手土産に、『全国で勝てるチーム』作りを今後も行っていく。

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